映画『関心領域~THE ZONE OF INTEREST』
2024-06-01
5面
全面広告を見て、興味が湧き、
本年度アカデミー賞Ⓡ
国際長編映画賞・音響賞 受賞作品
映画 『関心領域 ~THE ZONE OF INTEREST』
-アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族がいたー
を鑑賞してきました。
強制収容所と壁ひとつ隔て、
幸せに暮らす収容所の所長ヘス一家の幸せな日常生活を
描いたこの映画。
収容所での惨事を映し出す代わりに、
銃声や叫び声、建物から上がる黒い煙など、
音や気配のみで描かれる、あちら側 、
子どもたちのはしゃぐ声、庭園を楽しく散歩する姿、
壁の向こう側のことがわからなくなるくらい、
平穏に日常生活を送っている映像の、こちら側 。
しかし、
ふと窓に向ける視線、
戸惑いながら窓を閉めるしぐさ、
子どものポツリ言う収容者へ向けた独り言・・・。
何事もないように日常を忙しくすることで目を背ける。
両方の視点は、
壁の向こう側の恐怖、
こちら側の無関心を装う恐怖を、
ただただ、想像力を掻き立て、五感を刺激されまくりました。
そして、
収容所長としてのヘス、幸せな家庭生活を送るヘスしかり、
どちら側も同じ人間である、ということ。
80年前の惨事を、
決して過去の出来事としてではなく、
現在のこととして、
加害者目線でホロコーストを描いたという、
ジョナサン・グレイザー監督。
今の私たちを映す鏡として、
可能な限りの真実を伝えるため、
照明は使わず、無人カメラをそこかしこに設置、
心血を注いだ俳優群の目には、
いつもお互いの姿のみという徹底さで、挑んだそうです。
反戦・反核・反差別・反虐殺
あるミュージシャンは、音楽で、
ある画家は、アートで、
ある俳優は、舞台上で、
「忘れまい」 と、
各々のアーティスト活動を通じ、発信しています。
「今もあの時と同じことが繰り返されている」
あなたが観るのは、“無関心” という恐怖
朝日新聞 朝刊2024年5月23日(木)
5面 全面広告面見出しから
平和とは・・・
今、自分にできることは何なのか。
毎月知りたい、KEIZOKU TOPICS(継続トピックス)
【国際】の項目では、
イスラエル、ウクライナ、イラン、パレスチナ、
アメリカ、ロシア、中国、韓国、北朝鮮、
安全保障などのキーワードで、
5~8ページを使い、各紙の報道を取り上げています。
平日のレイトショー。
鑑賞人数こそ少なかったですが、
若い人の割合が目立っていたように思います。
そんな若い人たちと、
自分事としての “無関心” の恐怖を共有できました。
日本の新聞★★★新しい魅力、提案します。
鑑賞後の解説で、より生きる 『関心領域』 である♪
Have a Good Saturday!
発行人 北島聖子
-
朝日新聞 朝刊2024年5月23日(木) 5面 全面広告~平野啓一郎さん(小説家)、武田真一さん(フリーアナウンサー)、ジョナサン・グレイザー監督が本作を語っています。 -
映画 『関心領域 ~THE ZONE OF INTEREST』フライヤー -
『切抜き速報Ⓡ社会版』毎月知りたい、KEIZOKU TOPICS(継続トピックス)【国際】の項目